レジ締めは、店舗の売上管理において最も重要な作業のひとつです。ミスなく、かつスムーズに完了させるために、基本的な手順と効率化のコツをマスターしましょう。
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レジ締め作業が重要な理由
レジ締めは単なる日次業務の完了作業ではありません。企業の利益管理、内部統制、そして経営のスピードを左右する非常に重要な作業です。
利益の正確な把握と経営判断の基礎となる
レジ締めは、その日の営業活動で得られた正確な売上高と現金残高を確定させる最終的なプロセスです。
正確な売上を確認することで、帳簿上の売上げと実際の現金の流れやキャッシュレス決済の金額データが一致していることを証明します。また、日々の入金実績が明確になることで資金繰り計画も立てやすく、仕入れや経費計画などの経営判断の基礎となります。季節や曜日ごとの売上データも蓄積されるため、売れ筋商品の傾向や人員配置などを検討するための重要なデータとなります。
不正防止と責任の明確化
現金の管理は、店舗運営における内部統制の要です。レジ締め作業はその健全性を保つ役割を担います。
責任者が最終確認・照合するルールを設けることで、スタッフによる現金の着服や不正操作を未然に防ぐ抑止力となります。また、レジ締め作業を行った担当者のサインや記録を残すことで、その日の会計管理責任が明確になるため、スタッフの緊張感を保ち不正が発生しにくい環境を作ることができます。
ミス発生時に原因究明が迅速にできる
レジ締め時に発生する「レジ誤差(過不足)」を放置することはできません。誤差が出た時点で迅速に対処することで、被害の拡大を防ぎます。
毎日レジ締めを行うことで、誤差が発生したのがどの日の、どの時間帯の、どの担当者によるものだったのかを特定しやすくなります。また、誤差の原因が「釣銭の間違い」「打ち間違い」「お客様への返金忘れ」などと判明すれば、すぐにマニュアルや教育内容を改善でき、今後のミスを減らすためのPDCAサイクルを回すことができます。
POS×キャッシュレス決済端末の詳しい情報を見るレジ締め作業の基本ステップ
レジ締めは、以下の5つのステップを丁寧に行うことで、正確かつスムーズに完了させることができます。
【STEP1】レジの売上集計・ジャーナル出力
まずは、レジ本体(POSレジなど)に記録されている「データ上の売上」を確定させます。
- 作業内容 レジの「精算」機能などを実行し、その日の合計売上、客数、支払い種別(現金・クレジットカードなど)が記載された「日計レポート」や、取引の全履歴が記録された「ジャーナル」を出力します。
- ポイント レポートを出力した後は、レジが正しく精算モードに切り替わっているか確認し二重計上を防ぎましょう。
【STEP2】手元の現金を数える(在高確認)
次に、実際にレジ内にある「物理的な現金」がいくらあるかを正確にカウントします。
- 作業内容 レジドロワー内の紙幣・硬貨をすべて取り出し、種類ごとに枚数を確認します。
- ポイント 千円札は10枚で一束、硬貨は50枚でひとまとめにするなど、ルールを決めて数えるとミスを削減できます。また、営業中に予備の金庫へ移した売上金(中抜きした現金)などがあれば、忘れずに合算しましょう。
【STEP3】過不足(誤差)の確認と照合
【STEP1】の「データ上の数字」と、【STEP2】の「実際の手元の金額」を照らし合わせます。
- 作業内容 実際の現金合計から翌朝用の準備金(固定金額)を引いた額が、レシート上の売上額と一致しているか確認します。
- ポイント 数十円~数百円程度の誤差であっても、「なぜズレたのか」の原因(釣銭ミス、入力ミスなど)を追及することが重要です。不明な誤差は「レジ過不足」として正確に記録しましょう。
【STEP4】両替金(釣銭準備金)の用意と保管
- 作業内容 決められた規定額(例:5万円分など)になるよう、小銭や千円札をバランスよくレジに戻します。
- ポイント 翌日の釣り銭不足を防ぐため、特定の金種(特に100円玉や10円玉)が極端に少なくならないよう、必要に応じて両替済みの硬貨をセットします。残りの売上金は金庫へ厳重に保管します。
【STEP5】日報作成と上長への報告
最後に、その日の営業結果と現金の状態を記録し責任者へ引き継ぎます。
- 作業内容 売上総額、現金在高、過不足の有無、特記事項(クレーム対応や返品処理など)を「売上日報」に記入します。
- ポイント 日報の数字と出力したレシート(ジャーナル)をセットにして上長に提出します。報告をルール化することで組織としての透明性を保ち、ミスや不正の早期発見に繋げます。
レジ締めが合わない!過不足が発生した場合の対応策
レジ締めが終わらない、金額が合わないというのは店舗運営において非常に神経を使う瞬間ですが、。焦ってしまうと余計に見落としが増えてしまうものです。
まずは落ち着いて、以下の手順で原因を探ってみましょう。
過不足が発生しやすい原因トップ3
なぜか金額が合わない…という場合、多くは以下の3つのいずれかに集約されます。
1.お釣りの渡し間違い
もっとも多い原因です。特に「五千円札と千円札の見間違い」や「硬貨の重なり」による渡しすぎが多く見られます。半端な金額ではなく、紙幣1枚分や硬貨1枚分などのズレが出やすいことが特徴です。
2.レジ入力・オペレーションのミス
商品の打ち直し、返品処理の未入力、あるいは「商品券」や「キャッシュレス決済」を「現金」として処理してしまうなどの操作ミスです。レジの中の現金は合っているのにレジ上のデータのみが誤っているケースもあります。また、キャッシュレス決済の処理ミスは、現金がマイナスになる原因の代表格なので注意しましょう。
3.伝票や領収書の未記入・紛失
最初にレジドロアに入れておく釣銭準備金の数え間違い、営業中の両替ミス、レジから現金を出して備品を購入した(小口現金)際のレシート入れ忘れなどがこれにあたります。
具体的な確認手順と対処法
金額が合わないと判明した際、パニックにならずに次のステップで確認を進めましょう。
【STEP1】現金の再カウント(2人以上で確認)
まずは人的ミスを疑い、基本に立ち返って再カウントします。その際、「1回目と違う人ががもう一度数える」というのが鉄則です。同じミスの発生を防ぐため、再カウントする際は必ず別の人が行うようにしましょう。
また、レジ下やその周辺にお札や硬貨が落ちていないかも入念に確認します。稀に隙間や床などに落ちていることがあるので注意しましょう。
【STEP2】ジャーナル(履歴)と伝票の照合
レジから出力される「ジャーナル」と、手元にある「伝票控え」を突き合わせます。
キャッシュレス決済の売上表とレジ上の集計金額が一致しているか、当日の「取消」「返品」が正しく処理されているか、備品購入などで現金を持ち出していないか、などを確認しましょう。
【STEP3】過不足金の記録と報告
どうしても原因が特定できない場合は、無理に時間をかけすぎずルールに従って処理します。
過不足報告書を作成し、いつ誰が担当し、いくら合わなかったのかを記録に残します。会計上は一旦「現金過不足」として処理し、後日原因がわかった場合は振替を行いましょう。翌日や数日後に「実はお札が重なっていた」「両替金の方から出てきた」など、解消する場合もあります。
自分で財布から補填することは、経理上の不正や税務上の問題になるため絶対に行わないようにしましょう。
POS×キャッシュレス決済端末導入に関する詳しい情報を見るレジ締め作業を効率化・正確化する方法
レジ締めの過不足は、スタッフの精神的な負担になるだけでなく、残業代の増加など経営面でもマイナスに働きます。正確性を高めつつ時間を短縮するポイントは、「人の手と判断を極力減らすこと」です。
POSレジ機能の活用
最新のPOSレジには、集計を自動化し、ミスを早期発見するための機能が備わっています。以下の機能がレジ締め効率化に役立ちます。
- リアルタイム集計と点検 営業終了後だけではなく、アイドルタイム(空き時間)に「中間点検」を行うことが可能です。これにより万が一ミスがあっても、範囲を絞って特定しやすくなります。
- 権限設定による不正・ミス防止 返品や修正などの操作を店長や責任者のみに制限することで、記録に残らない不明な操作を減らすことができます。
- 在庫管理連動 売上と在庫が連動していれば、「在庫はあるのに売上が立っていない(またはその逆)」といった矛盾から、打ち込み忘れを特定できます。
キャッシュレス決済の対応
キャッシュレス決済の比率を上げることは、物理的な「現金」を扱う機会を減らし、レジ締めのハードルを下げることに繋がります。
- POSレジと決済端末の連動(連携) キャッシュレス決済端末とPOSレジを連動することで、金額の二重打ちを防ぎます。これにより、レジと端末の合計金額が合わないというトラブルがほぼゼロになります。
- 締め作業の自動集計 キャッシュレス決済はデータとして残るため、現金のように「数え間違い」が発生しません。翌日の入金確認も管理画面で一行えるため、事務作業が大幅に効率化されます。
自動釣銭機の導入
正確性を極めるなら、自動釣銭機(セルフレジ・セミセルフレジ)の導入が最も効果的です。
- 現金を数える作業が不要になる
お客さまから投入された金額を機械が自動判別し、お釣りを正確に払い出すため、渡し間違いや数え間違いなどの人的ミスが物理的に発生しなくなります。
- レジ締め時間が大幅に短縮できる
機械の中にある現金は常に正確に計算されており、ボタンひとつで機内の在高が算出できるため、これまで30分〜1時間かかっていたレジ締め作業がわずか数分で完了できるようになります。
- 精神的負担軽減と不正防止に繋がる
「お金が合わなかったらどうしよう」などスタッフの心理的プレッシャーが解消され、接客への集中力が高まることが期待できます。また、現金の出し入れが厳密に管理されるため、内部不正の抑止力にも繋がります。
レジ締めを効率化できるPOSシステム&キャッシュレス決済端末
iPhoneやiPadを端末として利用するクラウド型POSレジ「スマレジ」は、高機能ながら直感的に操作できる点が多くの店舗に支持されています。
マルチ決済端末「アルファポータブル」との連携で、キャッシュレス決済の一括管理も可能です。
POS×キャッシュレス決済端末の導入に関する詳細はコチラさいごに
レジ締めの効率的な方法について紹介しました。レジ締めは単なる集計作業ではなく、利益の確定や不正の確認、経営状態の把握をするための重要な業務です。ツールを導入するなどしてレジ締め作業を効率化し、経営精度向上を目指しましょう。
