飲食店のキャッシュレス決済利用状況についての独自調査データ公開

飲食店のキャッシュレス決済利用状況についての独自調査データ公開

本記事は、アルファノートが独自に飲食店約700店舗に対して調査を行い、結果を傾向や分析を踏まえお伝えしています。飲食店舗事業者の方は是非参考にしてみてください。

利用しているキャッシュレス決済サービスについて

利用している決済サービス

利用しているキャッシュレス決済サービスは、上記のような結果となりました。やはりクレジットカード決済は全ての店舗が導入しており、次点でPayPayやau PAYなどの国内向けQRコード決済が約7割、We Chat Payなどのインバウンド向けのQRコード決済が約3割と、電子マネー決済よりもQRコード決済の需要が高いことが分かります。

調査対象の飲食店に話を聞いたところ、新型コロナウイルスの影響による外国人観光客の規制が緩和された2022年10月以降、特にインバウンド向けのキャッシュレス決済導入の需要が高まりを見せている、とのことです。

また、過去に行った飲食店ユーザーへの調査によると、飲食店において電子マネー決済を利用するユーザーは少なく需要も低いと思われるため、電子マネー決済を導入している飲食店の割合が少ないのだと考えられます。

平均決済単価について

一店舗当たりの平均決済単価は、約8,000円という結果でした。

調査対象の飲食店は、立ち食いそばやおむすび屋などの単価が安い飲食店から、料亭や寿司屋などの平均単価が10万円を超えるような高単価なメニューを扱っている飲食店など、さまざまな業態があります。どちらかと言うと高単価なメニューを扱っている飲食店においてキャッシュレス決済が利用されることが多いと考えられるため、平均決済単価としては上記の数字となりました。

月間キャッシュレス利用額について

月間キャッシュレス決済額については、取り扱っているメニューやキャッシュレス利用率によって大きく変動し、数字としての信ぴょう性が低いと判断したため記載はしませんが、以下のような傾向が読み取れました。

単価が安い個人店舗は手数料の観点から現金支払いを推進している店舗も多いため、月間決済額が1万円~10万円の範囲の飲食店が多い傾向にあります。

うなぎ屋や焼き肉などの高単価な飲食店や、酒類をメインに提供している飲食店は、月間決済額も多い傾向にあると言えます。

また、メニュー単価が高くなくても、パーティー利用などの貸し切りプランを提供している飲食店は、その分平均決済額が多い傾向にあるようです。

入金サイクルについて

入金サイクル

飲食店では月1回の入金サイクルを選択している店舗が多く、次点で月2回、週1回と続く結果となりました。

月1回の入金サイクルを設定している飲食店が最も多い理由としては、入金をまとめることで経理処理を効率的に行うため、という需要がほとんどです。一方で週1回の支払いサイクルを選択しているのは、オープンしたてで出来るだけ早いサイクルでキャッシュフローを回したい飲食店や、売上のほとんどをキャッシュレス決済が占めており店舗運営のために現金を手元に置いておきたい飲食店などが多いようです。

さいごに

今回は、飲食店事業者の方へ独自調査を行った結果を紹介しました。クレジットカード決済は調査した全ての飲食店が導入しており、それ以外のQRコード決済や電子マネー決済は店舗ごとに対応が分かれていることが分かりました。

キャッシュレス決済の利用率なども各店舗によってかなりバラつきが見られますが、飲食店ユーザーへの調査で分かる通り、飲食店ユーザーはキャッシュレス決済での支払いニーズがかなり高いことが分かります。

2024年は新紙幣の発行により食券機や自動精算機を利用している飲食店などは対応が求められたり、2025年の大阪万博の開催によりインバウンド需要への対応が迫られたりなど、今後も決済周りの需要が変化していくことが予想されます。時代のニーズに合わせて適応していくことが、集客効果や顧客満足度向上に繋がるのではないでしょうか。

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調査概要

調査名称 飲食店事業者のキャッシュレス決済利用に関する調査
調査方法 独自調査
調査期間 2024年6月1~6月30日
調査数 約700店舗

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